今回は、定番種である「ローラ」です。
美しさと育てやすさから、エケベリア交配種の中でもトップクラスの知名度を持っています。
改めてその魅力を紹介します。
基本情報
品 名 | Echeveria ‘Lola’(ローラ) |
交配式 | ティッピー(’Tippy’) × リラシナ (書籍『Echeveria Cultivars』では、リラシナ × 静夜とされているが、誤りとのこと) |
来 歴 | 1980年にカリフォルニア州の Dick Wright 氏により作出 |
タイプ | 類似するエケベリアに 「こころ」、「デレッセーナ(’Deresina’/’Derenceana’)」 、 「ズーニー」がある |
親株情報
ローラの親といえばリラシナと静夜でしたが、I.C.N.では明確に否定しており、ティッピーとリラシナが親株とのことです。
ちなみに、ティッピーはいろいろな顔で流通しています。
I.C.N.には、作出者の Dick Wright 氏によって提供されたティッピーの写真があるので、近いものを載せてみました。
全体的には、リラシナのロゼットを引き継ぎ、葉先のスプーン状の特徴が消えてシンプルな形になった感じです。
花を比較しておきます。
どちらにも似てないような・・・
花の大きさが静夜に似ているような気も・・・
あまり細かくは突っ込まないようにします。
両親が気になる方は、以下から確認できます。
また、似ているといわれる、こころ、デレッセーナ、ズーニーとの比較です。
はい、似ています。
ローラの紹介では避けて通れないので比較しました。
この3つは誰が比較しても似ているので、もはや同じものとしか思えませんが、異なる名前で流通しています。
デレッセーナの交配は「静夜 × リラシナ」といわれています。
ローマ字表記が Deresina なので、derenbergii(静夜) と lilacina の交配であることが名前からもイメージできます。
I.C.N.によると、「古い株になると、ローラのロゼットはデレッセーナよりも大きく、より開いている」とのことです。
販売情報
ローラは広く流通しており、ホームセンターや園芸店、100円ショップでも扱っていることがあります。
魅力/特徴
ローラの魅力は、白く清楚な色合いに調和した美しいロゼットでしょうか。
エケベリアの中ではトップクラスの美しいロゼットをしており、白いバラのようです。
(ホワイトローズや白バラといった別のエケベリアがあります)
ローラという名前からも美しい雰囲気が伝わってきます。
小ぶりの時は美しさが強調されますが、さすがリラシナの血。
20cmくらいまで大きくなることもあります。
サイズは好みがありますが、程よい大きさの方がロゼットとしてはバランスがよいかもしれません。
色合いは、アイボリーやグレーがかった白がベース。
紅葉期にはより透明感がでて爪が赤くなります。
ティッピーとリラシナの交配種が白系になるのは興味深いです。実生して色々な色の苗がでた中で、白が強いものを選抜したのかもしれません。
育て方のコツ
ローラは、比較的丈夫で育てやすいです。
両親ともに強いので、その交配種も強いのは当然ですね。
白系だけに日照にも強いです。
繁殖力もあり、葉挿しで容易に増やせます。
交配種
ローラは交配種ですが、交配ブームで色々な交配に使用されています。
まとまった段階でご紹介したいと思います。
以上、ローラの紹介でした。
定着した人気種だけに類似するタイプも流通していますが、いずれも美しさに変わりはありません。
入手しやすいので、見かけたらぜひ育ててみてくださいね!