今回は、大型の原種である「サブリギダ」です。
国内では大型エケベリアはあまり流通していませんが、大型といえばサブリギダというほど浸透しています。
育ててなくても知名度は高い、そんなサブリギダの魅力を紹介します。
基本情報
学 名 | Echeveria subrigida(サブリギダ) |
自生地 | メキシコのメキシコ州、イダルゴ州、サンルイスポトシ州、グアナフアト州、ケレタロ州、 ミチョアカン州に分布 |
語 源 | ラテン語の「sub」(ほとんど)、「rigidus」(堅い)から、花序の枝の硬さに由来 |
来 歴 | 1892年にメキシコ州で発見され、1893年に海外の文献にて初めて掲載 |
タイプ | 過去に、palmeri(パルメリ)と呼ばれていたことがあるが現在は無効 1997年まで、E. cante(カンテ)がサブリギダとして流通していた |
タイプ別比較
![](https://echehiroba.com/wp-content/uploads/2023/03/パルメリー.jpg)
パルメリ/パルメリー(’Palmeri’)
原種の E.palmeri という名前は無効になっていますが、ドイツの種子販売会社では subrigida palmeri と表示された種子を販売しています。
画像はサブリギダとは似ていないので、変種か交配種のように見受けられます。
サブリギダは、1997年までカンテにその名前がついていたとのことなので、比較してみます。
![](https://echehiroba.com/wp-content/uploads/2023/02/カンテ.jpg)
![](https://echehiroba.com/wp-content/uploads/2023/02/サブリギダ.jpg)
サブリギダの方が葉の色が緑でエッジの赤いラインが強調されますが、同じ大型であるため混同されたのかもしれませんね。
販売情報
ホームセンターや園芸店ではなかなか扱っていませんが、ネットショップでは比較的お手頃価格で入手可能です。
魅力/特徴
サブリギダの魅力は、ほんのりフリルがかった葉のエッジに赤いラインが入り、中心にひきこまれそうになるところでしょうか。
直径30cm超になる大型タイプで、大きくすればするほど特徴が出てきます。
立派に育ったサブリギダの勇姿を目にすると、強烈に脳裏に焼き付いて忘れられなくなるかもしれません。
スペースの問題さえクリアできれば、おもいっきり大きく育ててみたいところです。
夏場は緑色をしていますが、紅葉期になると赤いエッジが強調されてインパクトが出てきます。
![](https://echehiroba.com/wp-content/uploads/2023/03/サブリギダ3-1.jpg)
![](https://echehiroba.com/wp-content/uploads/2023/03/サブリギダ4.jpg)
赤に近い朱色の花をしていますが、パステルオレンジになるものが多いです。
![](https://echehiroba.com/wp-content/uploads/2023/03/サブリギダ花2.jpg)
育て方のコツ
サブリギダは大型にすればするほど特徴が出てくるので、場所が許せば緩効性の肥料を与えて大きく育てたいところです。
ただし、日照不足ではだらしない格好になってしまうので、日当たりの良いところで管理してください。
凍結しにくいタイプですが、葉が薄いので冬場に下葉が枯れやすくなります。
枯れ始めてきたら、明るくて暖かい場所においてあげると、美しさをキープできるでしょう。
![](https://echehiroba.com/wp-content/uploads/2023/02/植え替え-300x200.jpg)
交配種
サブリギダは大型だけに、日本国内ではそれほど盛んに交配されていません。
大型の交配種を作りたい、もしくはサブリギダの特徴を生かした小型のエケベリアを作りたい、といったときに活用してみるのもありだと思います。
ドイツの Gerhard Köhres 氏が積極的にサブリギダの交配種を作出しているので、以下に紹介します。
- ‘Cansu’ : カンテ × サブリギダ
- ‘Suleika’:サブリギダ × ラウイ
- ‘Suloa’: サブリギダ × ロドルフィ
- ‘Suna’: サブリギダ × ピンウィール
- ‘Sunita’: サブリギダ × ルンヨニー
- ‘Susan’: サブリギダ × シャビアナ
- ‘Susetta’: サブリギダ × デスメチアナ
以上、サブリギダの紹介でした。
大型に育てるほど特徴がでて魅力的になるので、場所をキープできたらトライしてみてはいかがでしょうか?