今回は、独特のマットな質感とシックな色合いをもつ「モラニー」です。
落ち着いた雰囲気のため、かわいい系が人気の中で主役の座についたことはないものの、なぜかいつの時代も忘れ去られることがない存在感。そんなモラニーの魅力を紹介します。
目次
基本情報
学 名 | Echeveria moranii(モラニー) |
自生地 | メキシコ・オアハカ州のトトラパンの北部に分布 |
来 歴 | 1957年に Reid Moran 氏によって、トトラパンの北5km、標高約1150mの斜面で採集 1972年に海外の文献にて初めて掲載 |
語 源 | 発見者であるReid Moran氏にちなんで命名 |
流 通 | 広く流通しており、ホームセンターや園芸店でも安価で入手できることがある |
魅力/特徴
モラニーは、マットな質感とシックな色合いの葉が特徴です。
さらに、丸く肉厚で大きめなので、全体的にやぼったく見えがち。
しかし、そう見えないポイントが、エッジの赤いライン。
このラインがアクセントになってロゼットを引き立たせています。
紅葉すると、全身が赤みがかったブラウンに染まり、ラインがさらに強調されて色気のあるエレガントさが出てきます。
ブラウンに染まるエケベリアはレアなので、色合いでも魅力があります。
花は、赤味がかった朱色でシンプルな形をしています。
がくの色が葉に近くて、ちょっぴり個性的です。
育て方のコツ
モラニーは、夏に形を崩しやすい傾向があります。
マットな質感の葉が熱を吸収しやすいせいか、葉焼けのようなシミができることも。
成長がゆっくりなだけに、中心部が痛んでしまうとしばらく汚い状態が続きます。
育成環境次第ですが、緩効性の肥料があったほうが力強く育つかもしれません。
一方、日照不足だと徒長しやすいので、葉焼けに注意して十分日光を与えてあげたいところです。
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交配種
モラニーは、古くから流通していますが、定番の交配種はみかけません。
交配ブームになってからさまざまな人気種との交配種が誕生するようになりました。
独特の葉の質感と赤いラインが強調された交配種を見てみたいですね。
以上、モラニーの紹介でした。
かわいい系や格好いい系ではないものの、しっかりと存在感を示してくれます。
比較的入手しやすいので、ぜひ育ててみてくださいね!