今回は、「クライギアナ」です。
落ち着いた色合いと勇ましさを感じる見た目のため、万人ウケするタイプではないかもしれません。
とはいえ、ハマる人にとっては、一度目にすると忘れらない魅力を持っています。
基本情報
学 名 | Echeveria craigiana(クライギアナ) |
自生地 | メキシコの北西部のソノラ州やチワワ州に分布 |
来 歴 | 1939年に Craig(クレイグ)氏と Lindsay(リンゼイ)氏によって発見 |
語 源 | 発見者のクレイグ氏に由来 |
タイプ | 以下の地方種がある ・craigiana, Chihuahua ・craigiana, Maycoba ソノラ州南部では、葉が緑色になるグリーンフォームもある |
タイプ別紹介
クライギアナ チワワ
チワワエンシスとの交配ではありません。
メキシコのチワワ州に自生するクライギアナです。
まさに宝石のようなファセットライン(ウォーターマーク)が出ています。
クライギアナ
チワワが出回る前から流通していたタイプです。
クライギアナに似ているといわれる他の原種も紹介します。
ウングイクラータ/アンギキュラータ
(E. unguiculata)
一昔前は、クライギアナはアンギキュラータと思われていたため、現在でも間違って紹介されることがあります。
色合いや勇ましさは似ていますが、葉や爪の形に違いがあるので見分けることはできると思います。
アフィニス(E. affinis)/古紫
アフィニスの語源は、クライギアナに似ているところからきています。
黒くて粉がないので似ていない気がしますが、クライギアナには粉が薄い黒いタイプもあるため、似て見えるかもしれません。
アフィニスには、グレイフォームと呼ばれるブラウンがかったグレーのタイプがありますが、正確にはアフィニスではないといわれています。
トリマネンシス(E. tolimanensis)
ファセットラインが出る原種として有名です。
地方種には葉がとがったタイプがあり、よりクライギアナと近い見た目をしています。
価格情報
クライギアナの流通量は限定的ゆえ、ホームセンターや園芸店などで見かけることはありませんが、ネットショップやオークションなどで入手可能です。
魅力/特徴
クライギアナの魅力は、落ち着いた色合いながらも威風堂々としたイケメンぶり。
アガボイデスのように紅葉で色合いが大きく変わるタイプではないですが、年中安定したイケメンさをみせてくれます。
タイプや育て方によっては、ファセットラインが見事に出てきます。
花は、アフィニスと似た赤い色をしています。
育て方のコツ
クライギアナは、高温多湿に強くありません。
夏場はできるだけ涼しい場所で管理するようにしてください。
開花時期が夏場なので、開花前にできる限り強い株に仕立ててあげたいところです。
交配種
クライギアナは比較的古くから流通していますが、広く普及している交配種はほとんど見かけません。
代表的なものをいくつか紹介します。
- キャンディス(’Candise’):カンテ × クライギアナ
歴史ある交配種は少ないですが、近年の交配ブームでクライギアナ交配が増えつつあります。
格好良いフォルムとファセットラインが引き継がれた交配種が見てみたいですね。
以上、クライギアナの紹介でした。
夏場の管理に注意が必要ですが、イケメン系のエケベリアとしてお迎えしてみませんか?