プリコロ感がかわいらしい、アモエナ(花乃井)の魅力と育て方【多肉植物・エケベリア原種】

今回は、小型でかわいらしい「アモエナ」です。

バラの花のようなきれいなロゼットのエケベリアが多い中で、丸みのある小型の葉で個性を出しています。
愛らしい姿で優しい気分にさせてくれる、アモエナの魅力を紹介します。

目次

基本情報

学 名Echeveria amoena(アモエナ)
(和名:花乃井)
自生地メキシコのモレロス州、プエブラ州、ベラクルス州に分布
語 源ラテン語の amoenus(美しい、心地よい)に由来
来 歴1874年にメキシコからヨーロッパにわたり、1875年のフランスの文献で初めて掲載
タイプベラクルス州 Perote(ペロテ)の地方種がある
Alfred Lau氏のコレクション番号 065 がアモエナであるとして、「Lau 065/ラウ065」としても流通している
Lau165 としても流通しているが、記載ミスと思われる

タイプ別比較

ラウ氏のコレクションである「ラウ065」が最も流通していますが、交配種が混ざっているかもしれないと言われています。
いくつか比較してみます。

ノーマルなタイプは丸葉だと思いますが、薄くて細い葉のタイプもみられます。
これだけ葉の形が異なると、交配種があるように思えてきます。

なお、ラウ氏のコレクションには、ラウ065以外にも、ラウ030、ラウ026 という名前を目にします。
これらは、E. subcorymbosa (サブコリンボサ)という原種で、アモエナとは別物になります。

価格情報

アモエナの流通量はそれほど多くないため、ホームセンターや園芸店などではほとんど扱っていないと思いますが、ネットショップやオークションなどで入手可能です。

魅力/特徴

アモエナの魅力は、コロッと丸い葉をしたかわいらしいロゼット

成長しても直径3cm程度にしかならず、仔吹きしやすいので群生して成長します。
小型のエケベリアの原種はいくつかありますが、アモエナのように丸まった葉をしたタイプは他には見られません。

紅葉すると、深いバイオレットに色づいて大人な雰囲気を出してくれることもあります。


花は、オレンジや朱色に近い色をしています。

育て方のコツ

アモエナは、比較的丈夫で育てやすいです。

ロゼット自体はそれほど大きくなりませんが、よく仔吹くので長く育てていると群生株になります。
密集しすぎると蒸れや根腐れの原因になりますので、適度に植え替えするなどして通気性をよくしてあげてください。

交配種

アモエナは、小型で丸っこい交配種を作りたいときにうってつけの形をしています。
小ぶりな交配にはミニマが使われがちですが、アモエナの交配種も徐々に増えてきています。

アモエナアルバ

アモエナ × アルバ

根岸交配です。葉の質感や色づきはアモエナで、ロゼットのバランスの良さがアルバの特徴を受け継いでいます。

アモエナの根岸交配は他に1つあります。

アモエネリアナ: アモエナ × キルヒネリアナ

グスト/グストー(’Gusto’)

アモエナ × ティッピー

『Echeveria Cultivars』では、アモエナと静夜との交配種となっていますが、I.C.N.では静夜ではなくティッピーとしています。

『森の妖精』とも言われる茎立ちするタイプのエケベリアもグストと呼ばれていますが、I.C.N.によると、森の妖精を意味する Supia に名称変更されています。

ロンエバンス(’Ron Evans‘)

セトーサ × アモエナ

J.C.Van Keppel 氏により作出された交配種です。
全体感はアモエナですが、セトーサの毛がうっすらとだけ残り、バランスの良いロゼットも引き継がれています。

以上、アモエナの紹介でした。

プリコロでかわいらしく育てやすいので、立派な群生株に育ててみませんか?

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次